末梢血幹細胞 — ご自身の血液から得るCD34+細胞

セロン皮膚科(ソウル・清潭洞) — 造血幹細胞(CD34+)は末梢血の中にごく少量だけ流れています。通常の採血で採取し、濃縮して患者さんご自身に戻します。骨髄からの採取に比べて侵襲が小さく、工程を標準化しやすいのが特徴です。

採取の手順

  1. 自家血の採血、30〜240 mL。当院はG-CSFなどの動員剤を使いません。動員剤に伴う副作用を避けるためです。
  2. 遠心分離・分画。血漿タンパクと赤血球を除き、単核球層を分離します。
  3. CD34+の精製。韓国MFDS品目許可の機器で90分以内に処理し、おおよそ1〜3 × 10⁶ cellsを得ます。収量には個人差があります。
  4. 投与。皮膚層への微量注射、または点滴のいずれかを症例に応じて選び、無菌下で行います。

想定される機序

パラクリン作用
成長因子や免疫調節因子を分泌し、コラーゲン産生や血管新生と関連づけられています。
ホーミング
炎症や低酸素の組織へ移動し、局所の修復過程に関わります。
免疫・抗炎症
マクロファージの形質転換を通じ、慢性炎症の緩和と関連づけられています。

いずれも文献で述べられている機序です。反応には個人差があり、特定の結果をお約束するものではありません。

脂肪由来との違い

項目PBSC(血液由来)AD-MSC(脂肪由来)
採取静脈採血局所麻酔と少量の脂肪吸引
主な標識CD34+、CD45+CD73+、CD90+、CD105+
分化系統血液・免疫系骨・軟骨・脂肪・皮膚線維芽細胞
コラーゲンへの働き主にパラクリンパラクリン+一部は直接分化
細胞数少なめで濃縮が必要採取量が多く培養に向く

もう一方については 脂肪由来培養幹細胞 をご覧ください。

施術の概要

末梢血幹細胞(PBSC)
項目内容
採取自家静脈血 30〜240 mL
動員剤使用しません(G-CSF なし)
処理時間90分以内、1回で完結
想定収量おおよそ1〜3 × 10⁶ CD34+ cells。個人差があります
投与方法皮膚層への微量注射、または点滴
併用投与直後に高圧酸素療法(2.0 ATA)とLED
経過観察1か月・3か月・6か月に規格化した写真で記録
規制上の位置づけ先端再生バイオ法に基づく指定機関として実施
担当医カン・スンフン院長(皮膚科専門医)

施術の流れ

  1. カウンセリング — 既往歴、服用中の薬、適応、規制上の適格性を確認します。
  2. 静脈採血。通常の献血と同程度の負担です。
  3. 遠心分離により単核球層を分離します。
  4. MFDS品目許可の機器でCD34+を精製し、90分以内に完了します。
  5. 選択した経路で投与し、その後に高圧酸素とLEDを行います。
  6. 1か月・3か月・6か月に写真で経過を記録します。

適応と禁忌

適している方
細胞を用いる再生治療をお考えで、脂肪吸引ではなく採血での採取を希望される成人の方。
効果が限られる場合
血液から得られる細胞数は脂肪由来より少なく、大量培養には向きません。多くの細胞量や複数回の施術を予定する場合は脂肪由来のほうが適することがあります。
禁忌
妊娠中、活動性の悪性腫瘍、活動性感染症、コントロールされていない出血・凝固異常、採血基準を下回る貧血、一部の自己免疫疾患。診察で確認します。
起こりうる症状
採血部位の内出血、一時的なほてり、注射部位の軽度の腫れ。ご自身の細胞であるため免疫拒絶やGVHDのリスクは非常に低いとされています。気になる症状はすべて当院にご連絡ください。

よくあるご質問

痛みはありますか。

採血は通常の献血と同程度です。注射の際は表面麻酔クリームを用い、多くの方が耐えられる範囲です。

ダウンタイムはどのくらいですか。

軽いほてりと注射部位のわずかな腫れ程度で、通常1〜2日で落ち着きます。決まった休養期間はありません。

なぜ動員剤を使わないのですか。

骨の痛みや倦怠感といった副作用を避けるためです。収量が下がることを受け入れたうえで、G-CSFを用いずに採取しています。

脂肪由来の幹細胞治療とどう違いますか。

採取方法・標識・細胞数が異なります。採血のほうが簡便で、脂肪由来は細胞数が多く培養に向きます。上の比較表をご覧ください。

自分の細胞なら安全ですか。

自家細胞では免疫拒絶やGVHDは避けられます。ただし注射部位の内出血や感染といった手技に伴うリスクがなくなるわけではありません。

韓国では法的に認められていますか。

指定機関でのみ実施できます。当院は先端再生医療の実施指定機関です。指定が意味することをご覧ください。

いつ結果を確認しますか。

1か月・3か月・6か月です。規格化した写真で記録します。反応には個人差があります。

規制・参考情報